【現場レポート】気密測定をしました。「デザイン重視=寒い」は過去の話?数値で見る快適さの秘密。
こんにちは、ナガタ建設スタッフの吉田です!
最近、急に冷え込んできましたね。
福岡の冬って、日本海側だからなのか意外と底冷えしませんか?
我が家では早くも朝の布団脱出ゲームに負けそうな日々が続いています(笑)。
さて、今日はそんな「寒さ」や「暑さ」に直結する、ちょっと真面目な現場レポートをお届けします。
テーマは「気密測定(きみつそくてい)」です。
「うわ、なんか漢字ばっかりで難しそう…」
と思ったそこのあなた、ページを閉じるのはちょっと待ってください!
これ、これから家を建てるなら「デザイン」と同じくらい、いや、住み心地という意味ではそれ以上に大事な話なんです。
できるだけ専門用語を使わずに(僕も難しいのは苦手なので)、わかりやすく解説しますね。
そもそも「気密測定」って何をしているの?

先日、建築中のO様邸にて「気密測定」を行いました。
上の写真のような、バズーカ砲みたいな大きな機械(送風機)を窓にセットして行います。
これを一言でいうと、「家全体の隙間の大きさを測る健康診断」です。
家の中の空気をこの機械で強制的に外に出して、その時に「どれくらいの隙間から空気が戻ってくるか」を計測します。
要は、「この家には、トータルでどれくらいの隙間(穴)が開いているか」を調べているんです。
家の「隙間」を表す数値=C値
ここで一つだけ、覚えてほしい用語があります。
「C値(しーち)」です。
- C値が小さい = 隙間が少ない(高気密)
- C値が大きい = 隙間だらけ(低気密)
イメージしてみてください。
真冬に最高級のダウンジャケットを着ているとします。
でも、前のファスナーが全開だったらどうでしょう?
…寒いですよね。
どんなに分厚いダウン(=高性能な断熱材)を使っていても、隙間が開いていたら(=気密が悪かったら)、熱は逃げていくし、冷たい風は入ってきます。
気密測定とは、「ちゃんとお家のファスナーが閉まっているか?」を確認する作業なんです。
気になる今回の測定結果は…?
さて、今回のO様邸の測定結果を発表します。
今回のC値は…… [ 0.32 ] cm²/m² でした!
これはかなり良い数字です!

「隙間」をハガキの大きさで例えると?
この「[ 0.32 ]」という数字がどれくらい凄いかというと。
一般的な昔の日本の住宅(C値 5.0くらい)だと、家全体でハガキ5枚分くらいの隙間が開いていると言われています。常に窓が少し開いているような状態ですね。
対して、今回の数値だと、家全体を集めても「名刺サイズ〜ハガキ半分」くらいの隙間しかありません。
大工さんや職人さんが、コンセント周りや配管の周りを一つひとつ丁寧に埋めてくれたおかげです。
ナガタ建設の家は「デザインがおしゃれ」と言っていただくことが多いですが、実は壁の中のこういう「見えない施工精度」にも、かなりこだわっているんです。

福岡の家づくりで「C値」にこだわるべき3つの理由
「隙間が少ないのは分かったけど、実際に住んでみて何が変わるの?」
ここが一番重要ですよね。
福岡で30代の子育て世帯が家を建てるなら、気密性能(C値)には絶対こだわった方がいいです。理由は3つあります。
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①エアコンの効きが変わり、電気代に直結する
隙間がない=魔法瓶のような状態です。
一度冷やした(暖めた)空気が逃げないので、エアコンが最小限のパワーで効きます。
電気代が高騰している今、「毎月のランニングコスト」を抑えられるのは大きいです。住宅ローンはずっと続きますから、光熱費は少しでも削りたいところ。 -
②壁の中の「結露」を防ぎ、家の寿命を延ばす
実はこれが一番怖い話なんですが…。
隙間があると、冬場に湿気を含んだ暖かい空気が壁の中(断熱材の方)に入り込んでしまいます。そこで冷やされて「内部結露」を起こすんです。
壁の中でカビが生えたり、木が腐ったり…。
「見えないところで家がボロボロになる」のを防ぐためにも、気密は超重要なんです。 -
③花粉やPM2.5の侵入ブロック(子育て目線)
福岡って、春先になると黄砂やPM2.5が気になりませんか?
隙間だらけの家は、フィルターを通さずに汚れた空気が勝手に入ってきてしまいます。
高気密な家で、計画的に換気システム(24時間換気)を回せば、「空気の入り口」をフィルター付きの給気口に限定できます。
小さいお子さんがいるご家庭や、アレルギー持ちの方には、この「空気の質」のコントロールができる点がすごく喜ばれています。
まとめ:性能は「見えないデザイン」
今回はちょっとマニアックに「気密測定」について語ってみました。
私たちナガタ建設が提案したいのは、
「カッコいいけど、冬は寒い家」でもなく、
「性能はいいけど、デザインがイマイチな家」でもありません。
「カッコよくて、年中薄着で過ごせる快適な家」です。
気密測定は、そんな暮らしを実現するための「通知表」みたいなもの。
これからも一棟一棟、しっかりと施工して、胸を張ってお引き渡しできる家づくりを続けていきます!
「実際にどれくらい暖かいの?」と気になった方は、ぜひモデルハウスへ遊びに来てください。宿泊体験もやっています!
寒い日こそ、性能の違いを体感できるチャンスですよ(笑)。
それでは、また現場からレポートします!
スタッフの吉田でした。